「絶対に貴方の知らない靴があります!」革靴全25種を一挙紹介【永久保存版】
今回の記事では、革靴の種類を25種類を画像と独自の評価を加えたグラフ付きで紹介していきます。
今回注目していただきたいのは、ズバリ形であり「革の種類」「色」「染め方」などではありません。
細かい革靴の情報はまた別記事で紹介するので、今回は靴の種類に特に注目してください。(と言っても個別にそれなりの情報は載せていますが…)
最初に最低限覚えてほしい事だけ紹介しておきます。
(参考画像)
参考画像の左赤丸部分を「内羽根式」、右赤丸部分を「外羽根式」と言い、左がよりフォーマルになり、右がよりカジュアルになるという事。これだけは最低限覚えておいてください。
それからグラフについての説明ですが、
ドレス度・・・高くなるほどフォーマルで4ならある程度かしこまった場や企業でも使用可能。3は通常の出勤スタイルくらいなら着用可能。2.5以下はカジュアル仕様と考えてください。
人気度・・・独自の判断基準ですのでそこまで細かく見る必要もありません。
知名度・・・世間的に知られているかどうかです。低ければ悪いというわけではなく、知名度1の靴を知っていたらあなたの知識は相当なものという事です。
汎用性・・・カジュアルシーンやドレスシーンなど、より広いシーンで使えるものほど高いです。つまりカジュアルシーンでしか使えないものは必然的に低くなります。
オススメ度・・・個人的な基準によるおすすめで、特にあまり革靴に詳しくない一般の方に向けてのオススメ度です。
※今回のグラフや相性のいいアイテムは、載せた画像の靴に対するものではなく、全て黒革の靴としての評価です。(要するに参考画像の左の茶スウェードの画像が載っていたとしても、右の黒革で判断しているという事です。)
(参考画像)
- 1.ストレートチップ
- 2.プレーントゥ
- 3.Wチップ(ウイングチップ)
- 4.Uチップ
- 5.Vチップ
- 6.Dチップ(ダイヤモンドキャップトゥ)
- 7.スワールトゥ
- 8.ホールカット
- 9.サイドレース
- 10.シングルモンク
- 11.ダブルモンク
- 12.トリプルモンク
- 13.チャッカ―ブーツ
- 14.ジョージブーツ
- 15.サイドゴアブーツ(チェルシーブーツ)
- 16.サイドジップブーツ
- 17.コインローファー(ペニーローファー)
- 18.ビーフロールローファー
- 19.ビットローファー
- 20.タッセルローファー
- 21.キルトローファー
- 22.キルトタッセルローファー
- 23.ヴァンプローファー
- 24.コブラヴァンプ
- 25.オペラパンプス
- 最後に
1.ストレートチップ
トゥ(つま先)に縦一文字の入った靴。
冠婚葬祭だけでなく普段のビジネスシーンまで使えるのが、この画像の「内羽根式(バルモラル)のストレートチップ」ですが、カジュアルシーンでの使用は原則NGです。
成人した男性であれば必ず持っていなければならない靴ともいえるので、どこのブランドのものでもいいので、必ず一足は持っておいて下さい。
※因みに、ストレートチップの事を「キャップトゥ」という人や内羽根式の事を「バルモラル」という人は、スーツの着こなしに精通している人か、靴関係の仕事をしている人です。
(参考画像)
参考画像の赤線部分がストレートチップ。
2.プレーントゥ
トゥ(つま先)がプレーン(平らな)靴。
この画像の様な「外羽根式(ブラッチャー)プレーントゥ」はビジネスでもカジュアルでも使えるような一足で、汎用性が高くオススメの靴と言えるでしょう。
特に「外羽根式」のこの画像の様な靴は2足目の候補の一つとしてオススメです。
しかし、この「外羽根式」は冒頭でも触れたように「内羽根式」よりフォーマル度が下がるので、通常の出勤時での使用なら全く問題ないでしょうが、少しかしこまった場では「外羽根式」はふさわしくないと考える人もいるので注意が必要です。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分に何もなく平らなのがプレーントゥ。
3.Wチップ(ウイングチップ)
トゥ(つま先)がWの形になっている靴。
実はドレス度(フォーマル度)が低いと思われがちなWチップですが、数々の種類のドレスシューズの中でも、むしろフォーマルな靴でありオススメの靴です。
※因みにこの画像の靴は、「茶靴」かつ「レザー」と「スウェード」のコンビネーションシューズなので、グラフのドレス度より下がり、カジュアルシーンでしか使えないでしょう。
2足目の革靴の候補としてもおすすめですが、画像の様な靴は少しやりすぎなので、黒のWチップくらいが良いでしょう。
こういった「メダリオン」と「パーフォレーション」があしらわれた靴の事をフルブローグとも言います。
※因みに今回は紹介を省きましたが、「ストレートチップ」に「メダリオン」と「パーフォレーション」があしらわれたものを「セミブローグ」。メダリオンがないものを「クォーターブローグ」と言います。
(参考画像)
参考画像の赤線部分がWチップ、青丸部分の大きい飾り穴がメダリオン、黄色丸部分やそれ以外の無数の小さい穴がパーフォレーション。
4.Uチップ
トゥ(つま先)がUの形になっている靴。
実はあまり知られていないのですが、このUチップはあまりフォーマルな靴とは言えず、スーツスタイルに詳しい人であれば、Uチップをスーツに合わせる事を好ましく思わない人がいる事を覚えておいてください。
…とは言え実際スーツにUチップを合わせようとも、特に何も思わない人が殆どで、世間的にはOKになってきているのが現状ともいえます。
また、どちらかと言えばUチップは年配の方向けの靴の形ともいえるので、特にこだわりがなければ若者は避けるのが賢明でしょう。
(参考画像)
参考画像の赤線部分がUチップ。
5.Vチップ
トゥ(つま先)がVの形なっている靴。
殆どUチップとVチップは同じものとして扱われるので、グラフはUチップと全く同じです。
少しUよりも角度がついた分シャープに見えるかなといった程度で、この違いに気づくのはごく一部の人たちだけです。
※因みにこの画像の靴もVの字の部分で革が切り替わっているので、Wチップの時と同じくコンビネーションシューズでカジュアルシーンしか使えません。
さらに言うなら、コンビネーションシューズはお洒落な見た目ですが、金額がかなり高くなり(画像の靴はEdward Greenのdoverという有名な靴で20万程度)手入れも大変ですので、靴好き以外の方にはあまりオススメはしません。
(参考画像)
参考画像の赤線部分がVチップ。
6.Dチップ(ダイヤモンドキャップトゥ)
トゥ(つま先)がダイヤモンド(菱形)の形になっている靴。
存在自体が幻ともいえ、正にダイヤモンドの輝きを放っているのがこのダイヤモンドキャップトゥ。
スーツなどのドレススタイルにも多少心得のある人物でも、存在すら知らないこの靴特徴ともいえ、今現在日本に流通している革靴が仮に1000万足だとして1000足あるかどうかといったところでしょう。
ガジアーノガーリングくらいでしか、既製品で取り扱っているお店は聞いたことがなく、後はオーダーシューズくらいでしょう。
この画像の靴は、メダリオンがあしらわれているため少しドレス度が下がりますが、それでも普段の出勤スタイルには問題なく使え、かなりドレッシーな靴型と言えます。
とにかくこの靴を見かけたなら「貴方に幸運が訪れる」と言ってもいいくらいのレア物で基本高価なものなので、身近に履いている人を見かけた場合、その人はセンスのいいリッチマンであることは間違いないでしょう。
(参考画像)
参考画像の赤線部分がダイヤモンドキャップトゥ。
7.スワールトゥ
靴のトゥ(つま先)からアッパー(表面)に縦の筋が2本入った靴。
現代ではダサい靴の代表格に入ってしまうほど不名誉な称号を手に入れてしまったのがこのスワールトゥ。
特徴としてはいかに靴を「細く長く」見せるように作られた靴で、いわゆる「ロングノース」で「外羽根式」の靴が多くなります。
トンガリ靴はダサいという風潮や靴そのものに安物が多いため、拍車がかかり洒落ものなら誰もが手を出さない残念靴なので、相当なこだわりがなければ履かない様に。
ダサいという風潮から流通自体が激減しており、今やそれなりの靴を取り扱うお店であれば、まず「スワールトゥ」は取り扱い自体がないという事が多いです。
※もし就活生なんかがスーツ一式を買う際に、スワールトゥの靴を勧めてきた店員がいるなら、それは在庫処分といってもいい行為なので、その店員を信用してはいけない!
(参考画像)
参考画像の赤線部分がスワールトゥ。
8.ホールカット
アッパー(表面)を一枚の革で形成された靴。
「内羽根式」とも「外羽根式」とも言えず、あえて言うなら内羽根式という事になり、シンプルなそのデザインからドレス度(フォーマル度)は高いと考えられますが、はっきりと自信はないです。
…というのもこの靴自体の位置づけが非常に微妙なもので、あまりフォーマルだとかカジュアルだとか語られる事が少なく、通常の出勤スタイルには使用しても問題ないものだと思われますが、心配ならカジュアル靴と割り切りましょう。
(ドレスコードに絶対の自信があるという方いらっしゃればご教授ください。)
因みに、この画像の靴は世にも珍しい「チェック柄」で思わず二度見してしまったほどのレアものだったので紹介しました。
(参考画像)
参考画像の赤線部分で囲んだ様に1枚の革で形成された靴がホールカット。
9.サイドレース
見た目通りの形で「アイレット(靴紐穴)」がサイドに位置する靴。
特徴としては、ホールカットのような靴が多くスタイリッシュでエレガントなデザインのイタリア靴に多いです。(スペイン靴もちらほら)
とにかくエレガントな靴なので、この画像の靴のように「パティーヌ(革の色を何度も重ねて塗る事で絶妙な色合いを生む)」等のデザインの物が多くなる。
(パティーヌ参考)
※パティーヌ個人的に好きなので別記事でまた特集します。
フォーマルな靴というよりは、カジュアルシーンで使用のが多くなり仮にスーツに合わせるとしてもダークスーツに合わせるというよりは、「スタイリッシュなライトグレーやライトネイビーのストライプスーツ」に合わせるような靴です。
万人に勧める事はできませんが「刺さる人には刺さる」そんな靴です。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分がサイドレース。
10.シングルモンク
紐靴ではなく、モンクストラップと言われるベルトで固定する靴の事で「シングルモンク」はベルトが一つ。
「モンクストラップ」の靴としては、この後紹介する「ダブルモンク」に人気をもっていかれあまり人気がないのがこのシングルモンク。
そのシンプルな構造からかなりドレス(フォーマル)な靴であると言え、通常の出勤スタイルから、カジュアルシーンまで応用が利き汎用性も抜群であるが、ベルトが一つという事から視覚効果で「ロングノース」に見える事が多いです。
ロングノースに見える→細長い靴→・・・トンガリ靴の様なイメージがダブルモンクに人気を持っていかれている一因と言えるでしょう。
この画像の様な靴の場合、アウトソール(靴底)の厚みも相まってそんな風には見えませんけどね。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分がシングルモンク。
11.ダブルモンク
紐靴ではなく、モンクストラップと言われるベルトで固定する靴の事で「ダブルモンク」はベルトが二つ。
モンクストラップとしては人気の靴のタイプですが、イタリアおやじや一部のイタリアもの好きの男性たちからの指示が殆どで、日本での全体的な人気度としては、「プレーントゥ」「Wチップ」「Uチップ」には少し劣るのかなというイメージです。
ドレス度(フォーマル度)も「シングルモンク」に比べると少し劣りますが、通常のスーツスタイルであれば特に問題なく使用でき、カジュアルシーンでの使用も可能な事から汎用性としては高いです。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分がダブルモンク。
12.トリプルモンク
紐靴ではなく、モンクストラップと言われるベルトで固定する靴の事で「トリプルモンク」はベルトが三つ。
有名なのは「ダブルモンク」までで「トリプルモンク」にもなると存在すら知らない人が殆どのレアものです。(画像のようなタイプでなくベルトがクロスされたデザインのものもあります)
またこの画像のトリプルモンクはシンプルなデザインですが、それでもドレス度(フォーマル度)は下がってしまいむしろモードな靴ともいえます。
何事もやりすぎは禁物という事で通常のスーツに合わせるような代物でもなく、所持者には失礼な事を言ってしまうと、色物好きが好む一品です。
仮に合わせるなら「白のスーツ」や「4つボタンのジャケット」などで、アーティスティックな人達に向けての靴と言えます。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分がトリプルモンク。
13.チャッカ―ブーツ
くるぶし丈のブーツで複数の「アイレット(紐穴)」を持つ革靴。
これも勘違いされる事が多いですがそのシンプルなデザインから、かなりドレッシーな靴であると言え、むしろUチップよりもドレッシーな靴と言えます。
加えてカジュアルシーンでの使い勝手も抜群で万人にオススメの一品です。
「靴先が丸くなる」「ソール(靴底)が厚くなる」「アイレット(紐穴)が増える」ほどカジュアルよりになり、スーツ姿とはマッチしなくなってしまうので、万能の使い勝手を求めるなら、画像の様な靴型で「スウェード」ではなく普通の「スムースレザー」のチャッカ―ブーツが良いでしょう。
(チャッカ―比較)
〇✕の理由を詳しく解説するとながくなってしまうので、軽く説明すると…
- 「左2」は靴先が丸くスウェードなのでカジュアルのみ
- 「左3」は茶の色が明るすぎるのとソールが厚いのでカジュアルのみ
- 「左4」はソールが剃り上がっているので革靴としてはNG
(参考画像は示しようがないのでナシ)
14.ジョージブーツ
チャッカ―ブーツより少し長く「アイレット(紐穴)が3つ」の革靴。
その酷似した見た目から単純にチャッカーブーツと同じくくりにされる事も多いが、基本的にジョージブーツの方が少し長いです。
何故長いのかと言うと、ジョージ6世がパンツの裾から靴紐が見えるのを嫌ったためであり、ジョージブーツという名前の由来でもあります。
そのルーツからチャッカ―ブーツよりも更にドレッシーな靴であると言えますが、知名度も低く流通も少ないため、購入は困難。(とりあえず3.5にしましたが本来ならWチップよりもフォーマルでプレーントゥと同等のフォーマルさと言えるでしょう)
恐らくこの靴型をみて「ジョージブーツ」であると答える事のできる人間は、100人に一人もいないでしょう。
(参考画像)
参考画像の赤線部分がチャッカ―ブーツより長く青矢印の「アイレット(紐穴)」が3つあることが分かります。
15.サイドゴアブーツ(チェルシーブーツ)
ブーツのシャフト両サイドに、伸縮性のあるゴア素材を用いたブーツ。
この靴はいわゆる紐靴ではなくブーツであるため、あまりフォーマルなものでないと考えられがちですが、紐を見せないだけでなく余計な装飾が一切ない事を考えれば、かなりドレッシーな靴と言えます。
靴先が丸いタイプや靴底が厚くなると一転してカジュアル度がぐんと増し、むしろ少しロックなスタイルのなどにも用いられたりします。
しかしこの画像の様なタイプであれば、本来かなりドレッシーであることは明白で、「ブーツ=カジュアル」という正しいとは言えない風潮を除いて考えれば、物凄くドレッシーな靴でダークスーツに合わせても何ら遜色のないブーツです。
「ブーツ=カジュアル」という風潮を加味しても通常の出勤スタイルなら何ら問題ないでしょう。
※因みにサイドゴアブーツの事をチェルシーブーツという人は通です。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分がゴアで角度的に見えませんが、靴の両サイドに2つついていて、2足で計4つついています。
16.サイドジップブーツ
ブーツの片サイドに、ジップを用いたブーツ。
見た目はサイドゴアブーツと何ら変わらず、調整するのが「ゴア」か「ジップ」かの違いです。
最早好みの問題ともいえますが、ドレス度を少し下げ3にしたのはやはりジップの方がゴアより目立つために、カジュアルになるのではないかという考えからです。
サイドゴアブーツ同様に足先の丸いものやソールが厚いと一転してカジュアルになる他、ジップの主張も大きければ大きいほどカジュアルになるでしょう。
因みにこの画像のブーツは「グレースウェード」のブーツなので、それだけで先ほどのサイドゴアの画像よりもカジュアルになります。
(参考画像)
サイドジップは靴の片側に1つしかつきません。
17.コインローファー(ペニーローファー)
紐靴がなく、その他調整するベルトやゴアやジップもない革靴。
説明が難しいですが皆さんご存知のローファーで、単にローファーと言えばこの「コインローファー」を指します。(知名度が4なのはローファーとしてでなく「コインローファー」として)
コインローファーを初めに作ったのは、アメリカの「G.H Bass」社です。ルーツは諸説ありますが、民族靴である「モカシン」を参考にして作られたというのが有力で、この後紹介するモカシンに似た形をしているのはそのためです。
名前の由来も「なまくら者(Loafer)」がルーツだという説と、牛の待機場 「loaf」がルーツだという説があります。
ドレス度の事を言ってしまうと、やはりローファーあたりからが明確にカジュアル色が強くなってくるので、通常の出勤スタイルに使用していいかと問われると微妙な所です。(クールビズやジャケパンスタイルがOKな会社ならOKです。)
しかしローファーがOKな会社だったとしても、少しかしこまった場や取引先に出向く際などは、先方の会社の色もあるのでやめておいた方が無難でしょう。
やはりスーツに合わせるものというよりは、カジュアルシーンやセミフォーマルのジャケパンスタイルなどに用いる事が一般的でしょう。
それから、ローファーはサイズを調整するものが何もないのでフィッティングにはくれぐれも気を付けてください。
※因みに、「コインローファー」「ペニーローファー」と呼ばれるの甲の先に1セント硬貨である「ペニー」を挟んでいた当時の流行り文化からです。
(参考画像ナシ)
18.ビーフロールローファー
コインローファーの内、サドルの両端を糸で巻いたようなデザインの靴。
説明文の通り、「コインローファー」というカテゴリーの中に「ビーフロールローファー」があります。
細かなディテールの違いですが、コインローファーよりカジュアルなデザインになり、最近また通たちの間で流行ってきているデザインです。(ファッション業界が流行らせようとしているのは確かですが、実際流行っているかと言われれば少なくとも私の周りでは流行っていないです)
因みに、知名度が低いにも関わらずグラフで人気が3もあるのは、別に最近できたディティールやデザインというわけではなく、1946年に元祖のSEBAGO社が作って以来存在するデザインで、最近「ビーフロールローファー」と特に騒ぎ出しただけで、知らずに履いている人も多いからです。
(参考画像)
参考画像の左が通常のコインローファーの側面、右がビーフロールローファーの側面で糸で巻かれたビーフロールの様な形をしているのが分かります。
19.ビットローファー
ホースビットと言われる金具を施したデザインのローファー。
この靴の形がビットローファーと言う事は知らなくても、一度は誰もが目にした事のあるデザインですが、元祖はあの有名な「GUCCI社」です。
「GUCCI社」と言えば創業当初は馬具メーカーであったため、「ホースビット」を施したデザインのローファーを作ったのでしょう。
それはさておき、このビットローファーですが金具がつくことからコインローファーよりカジュアルな靴になってしまうので、スーツに合わせるというのは勿論NGでカジュアルシーンが主な着用機会になります。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分が「ホースビット」と言われる金具でこれがついたデザインのローファーが「ビットローファー」と言います。
20.タッセルローファー
靴のアッパー(甲部分)にタッセル(房飾り)があしらわれたローファー。
このタッセルローファーは恐らくビットローファーよりも更に有名で、ローファーと言えば、「コインローファー」か「タッセルローファー」を頭に浮かべる人も多いと思います。
人気度は「ビットローファー」と同じく3にしましたが、恐らくこちらの方が人気と言えるでしょう。
ドレス度に関しても飾り付きであることから、通常のコインローファーよりも低いと考えられがちですが、ローファーのルーツ(の一つ)であるアメリカでは「法律家の靴」としてコインローファーよりもドレッシーな位置づけです。
しかしやはり日本ではというと、コインローファーと同じく通常の出勤以外の場では、避けた方が無難であることには変わりありません。(会社の色にもよります)
※因みにタッセルローファーの生みの親はアメリカの「オールデン社」です。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分がタッセルです。
21.キルトローファー
靴のアッパー(甲部分)にキルトがあしらわれたローファー。
「タッセルローファー」「キルトローファー」「キルトタッセルローファー」は同じものとして扱われる事も多いですが、今回あえて全て分けました。
ドレス度に関して言えば、タッセルローファーとして扱われる事も多いため、そう考えればグラフも2ではなく2.5にするべきですが、今回は別物としたため2にしました。
それからキルトローファーは、少し女性的なイメージも持たれがちなためそこは注意が必要です。(オススメ度が他のローファーより低いのもそれが原因)
勿論カジュアルシーンでの着用がメインなため、ジャケパンならともかくスーツに合わせるのはNGです。
(参考画像)
参考画像の赤丸部分がキルト。
22.キルトタッセルローファー
靴のアッパー(甲部分)にキルトとタッセルがあしらわれたローファー。
先ほども言ったように「タッセル」「キルト」「キルトタッセル」は同じものとして捉えられる事も多いですが、どちらかと言えば「キルトタッセル」はキルトの面積が広い分、キルトローファーに近いものです。
ですのでカテゴリーこそ分けましたがグラフは同じものになります。
特徴としてもキルトローファーと同じで少し女性的であると言え、この画像の物は特に甲部分が短いためより足の露出面積が増えより女性的ともいえます。
(参考画像)
参考画像の青丸部分がキルトで赤丸部分がタッセル。
23.ヴァンプローファー
何も飾りのないローファー。
御覧と通りの形でスリッポンとして取り扱われる事が多いですが、「スリッポン」の定義はスリップ・オン(要は楽にスポッと履ける靴)なのでそんなことを言ってしまえば、ローファーは全てスリッポンになってしまうし、紐靴以外は全てスリッポンになってしまうのでこれは「ヴァンプローファー」です。
ドレス度については、あまり語られる事がないのでコインローファーやビットローファーと比較してどうかと言われれば正直分かりません。
しかしハッキリと言えるのは、ローファー系である時点でスーツに合わせる事は良くないでしょうし、ジャケパンスタイルで使う事も想像できないです。
これらを加味するとドレス度は2くらいであり、ジャケットにTシャツを合わせるようなスタイルが最もマッチするでしょう。
(参考画像はナシ)
24.コブラヴァンプ
ヴァンプローファーの中でも特に甲部分にうねりがある靴の事。
説明の通りカテゴリーとしては、「コインローファー」の中の「ビーフロールローファーと」同じように、「ヴァンプローファー」の中の「コブラヴァンプ」です。
ドレス度はヴァンプとローファーと同じく2にしましたが、どちらかと言えばコブラヴァンプの方が、より革靴らしい形とも言え高いでしょう。
スーツスタイルは勿論ジャケパンスタイルに用いるにしても少しカジュアルすぎる気がします。
仮にヴァンプローファーと使い分けるとしたら、ヴァンプローファーがジャケットにジーンズの様なスタイルで、こちらはジャケットにチノパンといった感じでしょう。
(参考画像)
参考画像の赤線が甲の表面、黄色線が甲の表面でコブラヴァンプが少しうねっているのが分かります。(靴の角度が違うのでコブラヴァンプの甲の光の反射で見た方が、うねり分かりやすいかもしれません)
25.オペラパンプス
タキシードに合わせるリボンがついたエナメル靴です。
ドレス度としては本来なら最も高く、ストレートチップよりもフォーマルな靴ですが、近年ではこの形をしたエナメル以外の素材で履き崩すスタイルの方が主流になってきているため汎用性を3.5と高くしました。
何故最もフォーマルな靴が、通常の革ではなくエナメル加工を施したものになるのかというと、通常革靴の手入れには靴墨を使うのですが、エナメル加工を施した靴には手入れに靴墨は使いません。
要するに、靴墨をつけた靴で女性のドレスを汚すのは紳士のマナーに反するからエナメル靴なのです。(エナメルシューズを履くような場では、エスコートする女性は勿論ドレス姿)
↑これ初めて知った時、ロバート・デニーロがある映画のセリフで言った「ハンカチを持つのは女の涙をふくためさ」ぐらいの衝撃でした。
最後に
今回気分で、ですます調でいきましたが普段は違います。
また、実は紹介できなかった革靴があと少しだけありますがキリがいいので25種でとどめました。
それから本当はカジュアル靴も合わせて全60種程度紹介しようと思っていましたが文字数と処理が重くなりそうなので断念しました。
「カジュアル靴編は、こうご期待!」
最後に今回紹介した靴は9割「菅原靴店」さんで買えます。
ではこの辺で