ファッション初心者がテーラードジャケットを着ない方がいいシンプルな理由【2019年版】
この記事では、なぜファッション初心者はテーラードジャケットを着ない方が良いのかという理由を書いていく。
大前提として「洋服にあまりお金をかけたくない」という人に向けての記事で「お金はいくらかけてもいい」という人に向けての記事ではない。
初めに
世間的なテーラードジャケットはイメージはこうだ。
- 鉄板アイテムの一つ
- 汎用性抜群
- キレイ目ファッションの定番
- 清潔感・真面目
- 女子ウケ抜群
- 大人っぽい
これらのポジティブな印象は、決して間違いでなく事実。(これらの理由からファッション初心者に安易にテーラードジャケットを薦めるサイトが非常に多い。)
しかし、
- 定番ゆえに着こなしが非常に難しい
- 安価なジャケットは目に見えて安っぽい
という事はあまり知られていない。
そして今回の結論もまさにこの部分で、テーラードジャケットを着ない方が良い理由とは、安いジャケットは安っぽい上に着こなしが難しいので、大抵が失敗に終わるという事だ!
これでは少し意味が分からないと思うので詳しく解説していく。
初心者はお金をかけたくない
ファッションにいくらでもお金をつぎ込んでも構わないという人はかなり少数派で、大半の人は「出来る限り安く済ませたいが、それなりに見られたい」という考えだ。
要するに、コスパを重視するという事だ!
では「一体いくらなら安いのか?」「一つのファッションアイテムにいくらまで払えるか?」という事になるが、2017年のアンケート調査にこんなものがある。
(20代~40代男性 関東(1都6県)関西(2府4県)在住 900人対象)
- 1アイテムにかける最高金額で最も多いのは、「4,000円~5,000円」次いで、「10,000円~15,000円」が多い。
- 1アイテムにかける最低金額で最も多いのは、「1,000円~2,000円」次いで、「999円以下」が多い。
- 1アイテムにかける金額が「14,999円以下」の人が73%、「15,000円以上」の人がが23%。「2000円~14,999円」の人が67%
つまり、15,000円以上払えるという人は4~5人に1人で、7割が15,000円未満までしか払えないという事なので、15,000円を一つの区切りとする。
ファッションとは誰にどう見られたいか
何度も言っているが、結局ファッションとは「誰に」「どう見られたいか」であって、極論を言えば、「誰にどう見られてもいい」という人は、捕まらない範囲で好きな恰好をすればいい。
しかし先ほども言った通り、人には「何でも安く済ませるのに越したことはないが、少しでも自分を良く見せたい」という感情があり、この記事を見ている人なら尚の事だ。
では「どのようにジャケットを着ればそれなりに見えるのか?」「ジャケットを見る際のポイントはどこか?」「知っておくべきことは何か?」
を解説していく。
テーラードジャケットを着こなすうえで必要な事
まず最低限知っておきたいのは、以下の点。
これを本当の意味で理解できていなければ、絶対に失敗すると断言できるので、まずやめておいた方が良い。
もう少しカジュアルなジャケットにするか、他のアイテムをスラックスorシャツor革靴などに合わせないとジャケットだけが異質で浮いてしまう。
ジャケットの良し悪しを図る際のポイントは、以下の9点
- ラペル
- 肩パットや胸パットの有無
- 袖付け(アームホール)
- 袖口の処理法
- ポケットの種類
- ボタンホール
- ウエストシェイプ
- 衿付け
更に細かい点や1~9までの判断方法は要略するが、とにかく物凄くポイントが多く、素人目にはとてもじゃないが判断できない。
※一発で良し悪しを見極めたいなら「立体的」か「平面的」かを見れば大抵の判断はつく。立体的≻平面的で、この画像はかなり良いジャケット。
要するに、それだけジャケット1着仕立てる工程が複雑という事だ!
「テーラードジャケット」は最も1着仕立てるまでの工程が複雑なアイテムと言え、「Tシャツ」とはくらべものにならない。(パーツの多さが段違い)
そしてもちろん、金額が安くなる毎に1~9までのポイントやその他の部分が粗雑になっていく。
更に言えば、「首回り」「肩」「胸」「袖丈」「アームホール」「ウエスト」「着丈」の全てがジャストサイズでなければ、カッコ良くは決まらない。(大げさではなく本当に全てで、細かく言えばもっとある。)
「首回り」がフィットしていないと座った際に首が抜け、「肩」がはまってなければ論外で、「胸」が拳1本入る程度でないと論外で、「袖丈」が長いとだらしなくなり、「アームホール」が小さければ腕が動かしにくく、「ウエストシェイプ」が不十分ならおじさん臭くなり、「着丈」は長ければだらしなくなり、短ければ尻丸出しのオカマといわれ…
レザージャケットの様にタイトめに着れば何とかなるわけでもなく、Tシャツなどと違い大きめのものを着てしまえば、だらしないだけになってしまう。
物事には値段に応じて明らかに質が変わる価格がある
自分が詳しい分野ならこの事実に気づいていると思う。
例えば、
- デジタルカメラなら3万円までは低画質の安物しか買えないが、7万円以上になると世界が変わる
- 2人掛けのソファーなら2万円までは合皮の安物しか買えないが、5万円出すと座り心地や持ちが段違い
- 寿司一巻100円のものと500円のものでは、とろけ具合や味が全く違うなど
- 100万までならギリギリ軽自動車の新品が買えるくらいだが、150万出せば選択肢が大幅に増える
- 60分で5,000円の店ならヤバいことになるが、60分で15,000円出せばそれなのクオリティが保証される
※専門外なので適当な数字を挙げている。
こんな風に、1円単位で変わるわけではないが、目安としてこれくらい出せばそこそこの物やサービスになるという金額がある。
端的に言えば、相場だ。
テーラードジャケットにもその概念があり、個人的には3万円が一つの目安で、次が8~10万円、次が30万~と言う感じだ。
分かりやすくすると以下の様な感じ。
- ~3万円・・・明らかな安物。一般人でも10人中5人以上は安物と分かり、ある程度ファッションに興味がある人なら10分の10で安物と分かる。
- 3万円台・・・一部のものは、8~10万・30万~と判断がつきにくく、ある程度ファッションに興味がある人でも10人に1人ぐらいしか見分けがつかない。
- 8~10万・・・ジャケット好きを満足させるクオリティになってくるが、一般人なら3万円台のいいジャケットと見分けはつかない。
- 30万~・・・ジャケットとは何ぞやを知る富裕層のみに許された品々で、8~10万のジャケットを着る層でも、8~10万の物と30万以上の物の違いが分かりにくい。
要するに、一般人からそれなりに見られたいにしても、3万円台のクオリティの高いジャケットが必要という事だ!
8万円~は「生地」「持ちの良さ」「仕立て方」が変わるが、一般人ならおろか服好きでもあまり見分けはつかない。※ただ実際、「持ちの良さ」は変わるので3万円台がコスパ抜群かと言われればそういうわけではない。
ここに「3万円台のジャケットが1つ」「30万円~が1つ」「残り6つは安物」の画像を用意したので判断できるか試してみるといい。よーく見れば安物の共通点が見えてくる。(答えは最後に発表)
結論
もう一度言うが、結局ファッションとは誰にどう見られたいかだ。
恐らく殆どの人は、お洒落さんからではなく、「一般人からそれなりに見えたらいい」という意見だと思うが、グラフで表した一般人が出せる一着の最高金額15,000円では相場に全く届かない上に一般人からも安物とバレる。
これは、決して安物のジャケットが悪いという訳ではなく、ジャケットを作る工程が多すぎて安い金額ではまともなジャケットは作れないという事だ。
要するに、50万円で新車を販売する事が不可能なのと同じ事。(無理やり50万円で造られた車を買えば、素人目にも「この車なにか怪しいな?」と思われる)
そして、「ジャケットを見る際のポイント」や「着る際のポイント」が多すぎるので、初心者ではとてもじゃないが理解できず、失敗してしまうのは誰の目にも明らかだ。(掛け算もままならないうちに、因数分解はできない。)
つまり、「安いジャケットは安っぽいので一般人からもバレてしまう上に、着こなしが難しいので大抵が失敗に終わる」という事だ!
だから、買わない方が良いという事だ。
初心者には、アウター系なら金額が安くてもそれなりに見える短丈系の「Gジャン」「ブルゾン」をオススメする。他のオススメアイテムはこちら↓
ではこの辺で
問題の正解は、3万円台「左上」。30万オーバー「左下」。