コーディネートの基本

脱ファッション初心者 ② 色使い 【2019年版】

今回の記事では、脱ファッション初心者を目指して前回の記事の続きで「色使い」について書いていく。

前回のアイテム選びを読んでない人は是非そちらから。


 

初めに

今回の記事で教える色使いは、ファッションのコーディネートを学ぶ上で、「サイズ感」「アイテム選び」に次いで重要な項目だ。

「色使い」とか「色の合わせ方」を教える上で、色の分布図を出して反対色がどうのこうのとか、パーソナルカラーがどうのこうのとか教えてくれる人もいるみたいだが、そんなのは面倒だしパーソナルカラーなんぞは糞くらえだ!!

※因みにパーソナルカラーってのは、あなたの肌の色的に寒色系の色が似合いますとかいう言ってみれば占いみたいなもんだから気にしなくていい。

 

ともかく、今回は初心者に向けての色使いの記事だから、流行りのコロニアルカラー(アースカラーとほぼ同意味)やテラコッタやグレージュについて語るつもりもなければ、秋はマスタードボルドーの様な色がオススメでチェック系ならブラックウォッチとかプリンスオブウェールズ(グレンチェックとほぼ同意味)がいいよとか…そういった難しい事は一切言うつもりはない!!

 

また、今回の記事で季節感の事を考えてしまうと、生地についても触れないと成立しないと思うので、今回は季節感はあまり考えない。

例えば紺色なんかは秋口にもってこいだねーといったところで、「紺のリネンシャツ」なんかを着ちゃうとそれは違うかなってなるし、淡い色が春夏似合いやすいと言っても、秋冬に着ちゃいけないかというと勿論そうでもないからね!

 

って事で次から本題。

 

色の組み合わせ方

早速だが、チョー簡単な色合わせの方法を教える。

「それは森羅万象に存在するものや生き物で考えろという事だ!!」

ちょっとこれでは意味が分からないと思うので解説する。実際に木とか海とか生き物とかの色を連想すると、

木なら「緑」「茶」

空なら「青」「白(グレー)」

といったように実際に存在するありとあらゆる物の色の組み合わせを考え、その色の組み合わせが存在すればその色の組み合わせはアリという事だ。そしてなるべくならすぐに思い当たる組み合わせがいい。

だから逆に

「緑」「青」

「紫」「緑」

のように、その色の組み合わせの生き物やものがすぐに浮かばなかった場合その組み合わせはナシという事だ!

 

じゃあ何で色の組み合わせが存在する(すぐに浮かべば)組み合わせは似合うってことになるかって話だけど、基本「似合うとか」「似合わない」ってのは、人が普段見慣れてるか見慣れてないかの違いだから、それだけの事。

例えば、眼鏡が似合う芸能人ランキングとか考えた場合、上位に食い込むのは普段眼鏡かけている役が多いか普段から眼鏡かけている人だけでしょ。(ベストジーニスト賞とか大人の事情で選ばれるのは別問題)

まあ似合う似合わないのもう一つが、単なる感情論でファンなら何着ようが何身につけようが「チョー似合う♡」とか言うだろうし、ヒゲとか嫌いな人ならヒゲを生やした男性を見ると「全然似合わない(私は嫌い)」というだろう。

それ以外にも本当に似合わないものってのは少なからず存在するわけだけど、それを言い出すと話がそれていくので…

要するに、その色の組み合わせがアリかナシかってのは、見慣れてるか否かって事。

 

因みに、さっきの青と緑の組み合わせで「空」と「森」だからアリだなってなるのは大きな間違いで、単体で二色以上存在する物や生き物のことね。そんなこと言っちゃうと何でもありになるから注意。

さっきも言った様に「木」とか「空」以外でも見慣れた色の組み合わせなら何でもいいわけだから、企業のロゴとかプロのスポーツチームとか…よく見かけるような配色ならなーんでもいい!

ただし、あまりにもその組み合わせのイメージがそれ単体で強すぎる場合やネガティブなイメージが強い場合は少し注意!

例えば、フランス国旗などでも使われている「青」「白「赤」トリコロールカラーならOKだが、「青(緑)」「黄」「赤」なんてやると「信号か!」と突っ込まれかねないから注意。

 

 

だからこの色とこの色は合うかなーと考えた時に、実際の物か生き物などに置き換えて考えてすぐに思い浮かべばアリ、そうでなければナシという事だけは覚えておこう。

 

初心者にオススメのカラー8色

実際に初心者が取り入れやすい色を教えていくわけだが、実はコーディネートには「色を無闇に使いすぎるな」という鉄の掟がある。

具体的に何色ぐらいまでOKなのかというと人によって意見が分かれるだろうが、個人的には3色までかギリ4色だ!

それもどこまでがトータルコーディネートかという記事で少し触れたが、「アウター」「トップス」「ボトムス」「ベルト」「靴下」「靴」「鞄」「小物(帽子、マフラー腕時計)」も含めてだ。

こんなことをいきなり言われてしまうと、「おれ初心者のままでいいや…」と思ってしまうかもしれないが、あきらめるのはまだ早い!!

この3色もしくは4色までに「白」「黒」「グレー」は含まなくていい。

なんで白と黒とグレーが除外されるかっていうと、合わせる色を選ばず他の色と喧嘩しないからだ。

つまり、「白」「黒」「グレー」は他のどんな色にも合うから。

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 ↑の画像の実際のコーディネート例で何色使われているかを見てみよう。

「黒サングラス(縁の色は確認できない)」「ネイビージャケット」「白ポケットチーフ」「白Tシャツ」「ブルージーンズ」「靴下(踝か素足)」「ベージュスニーカー」のコーディネートで使っている色は、

  • ネイビー
  • デニムブルー
  • ベージュ

になるわけだが、「黒」「白」は含まないため「ネイビー」「デニムブルー」「ベージュ」の3色になり、3色ルール的にもOKというわけだ!

 

「ちょっと待てよ。それなら白と黒とグレーだけ着てればいいって事じゃん」

と思った人は、おめでとう大正解だ!と言いたいところだが…半分正解かな。

この前の記事でも初心者は極力シンプルに徹しろと言ったが、シンプルに徹するというのは、すなわちモノトーン(白黒グレー)の配色がいいって事だ。

つまりここまでが半分正解の部分で、実際にそれだけだとブルーデニムすら履けなくなってしまうし、さすがに毎日毎日モノトーンっていうのは限界が来る…

だからこの3色(白、黒、グレー)だけでなく、この3色(白、黒、グレー)をベースに組み立てるとのが正解だ!

 

前置きが少し長くなったが、初心者にオススメの8色を紹介する。

  1. グレー
  2. ネイビー
  3. ブルー(主にデニムカラー)
  4. サックスブルー(水色)
  5. ベージュ

優先順位も1番から順に優先度が高く、8番が最も優先度が低い。

ハッキリ言ってしまえばこの8色以外のアイテムはすべて必要ない!!ちなみにカーキ(ミリタリーグリーンや土埃のような色)とボルドー(えんじ色)くらいが次の候補だで、これぐらいまでは全然アリだが、まずはこの8色で考えよう。

実際メンズの服の色というのはこれくらいの物で、この色以外の流通は10%~20%くらいの物だと思う。

考えてみればよくわかると思うが、赤とか緑とか紫とか黄色とかオレンジのジャケットとかシャツとか殆ど見たことないだろう。あっても春先のリネンシャツでかTシャツくらいのもんだと思う。

だから8色以外の事は考えなくてもいいし、8色以外のアイテムを買う必要もない!

 

もう少しいえば、8色の中でも「白のアウター」なんかはかなり少なくなってくるし、「茶は革製品」を除けばほとんどない。

 

次の項目でこの8色を使ったアイテムでの色の優先順位を紹介する。

 

アイテム別の色の優先順位

実際これから服を買うにあたって、アイテムごとに優先すべき色を紹介する。

左に行くほど優先順位が高く持っていない場合は、まず買うべきという事。

 

アウター

黒>ネイビー>グレー>茶≻ベージュ

トップス(Tシャツ)

白>>>グレー>黒≧ネイビー

(シャツ)

白>サックス(水色)≻デニムブルー>>>ネイビー>黒

(セーター)

黒≻グレー≧ネイビー≻ベージュ≧白

ベルト

黒≧茶

ボトムス

黒≧デニムブルー>グレー>ネイビー>ベージュ≧白≻≻茶

靴下

黒≻ネイビー≧グレー

白≧黒≻茶≻ベージュ≻ネイビー

黒≧茶≻≻≻≻≻グレー≻ネイビー

 

 例えば、今現在持っている使えそうなアイテムまたは普段から使用しているアイテムが、

アウター「黒フェイクレザー」「グレーダウン」「カーキMAー1」

トップス「白シャツ」「黒Tシャツ」「白ロゴTシャツ」「チェックシャツ」「デニムシャツ」

ボトムス「黒チノ」「ジーンズ(紺)」「ベージュパンツ」

ベルト「茶革ベルト」

靴「黒ブーツ」「赤スニーカー」「ベージュブーツ」

鞄「黒リュック」

だったとする。

 

もちろん今回のオススメの基準から8色に入っていないという理由から

「カーキMA-1」「赤スニーカー」はオススメできないし、

前回のアイテム選びの記事で挙げたように柄物NGという理由から

「チェックシャツ」「白ロゴTシャツ」はオススメできないから除外される。

 

それはそれとして、この人が次に買うべきアイテムは

アウター「ネイビーGジャン等」次いで「茶レザージャケット等」

トップス「白無地Tシャツ」や「水色の綿シャツ」や「黒セーター」

ボトムス「グレー綿パンorグレージーンズ」次いで「ネイビー綿パン」

ベルト「黒革ベルト」

靴「白スニーカー」「茶チャッカ―ブーツ等」

という事だ!!

 

次の項目でこの8色を使った実際の組み合わせで色の相性やこれだけはやめとけっていう配色を紹介する。

 

オススメ8色を使った色同士の相性

まず、先ほども言ったように「白」「黒」「グレー」「ネイビー」「デニムブルー」「茶」「サックス(水色)」「ベージュ」でオススメのできる色同士の組み合わせを鉄板、まあまあオススメ、あんまりオススメしない、NGの4段階で紹介していく。

 

鉄板

白×ネイビー、白×デニムブルー、白×サックス、白×ベージュ、黒×グレー、黒×ベージュ、グレー×ネイビー、ネイビー×茶、ネイビー×デニムブルー、デニムブルー×茶、デニムブルー×サックス、サックス×ベージュ

まあまあオススメ

白×黒、白×グレー、白×茶、黒×デニムブルー、黒×サックス、グレー×デニムブルー、グレー×茶、グレー×サックス、グレー×ベージュ、ネイビー×サックス、ネイビー×ベージュ、デニムブルー×ベージュ、茶×サックス、茶×ベージュ

あんまりオススメしない

黒×ネイビー、黒×茶

NG

白×白、デニムブルー×デニムブルー、黒×黒×黒

 

というような感じかな。出来るだけフラットに見ようとしたけど無意識の内に好みも含まれている事は否めない。

「かなりオススメ」と「まあまあオススメ」を一つずつ理由を述べていくと、とんでもなく長くなってしまうので割愛する。

「黒×茶」と「黒×ネイビー」がなぜあんまりオススメできないかというと、この組み合わせはファッション的にどちらかと言えばNGだったという風潮があったから。

でも本当に1~2年くらい前からこの組み合わせがプッシュされだして、2019年現在ではOK的な感じがある。(このタブーはそんなに知られていなかったし普通に気にせず合わせている人もいたけど…洒落ものなら出来るだけ避けたい色合わせであったのも確か)

「白×白」「黒×黒×黒」「デニムブルー×デニムブルー」のNGな理由についても詳しく解説すると少し専門的になるので簡単にだけ説明すると、

「白×白」あまりにものっぺりしすぎて初心者にはハードルが高い。

「黒×黒×黒」モードすぎるし、同じくハードルが高い。

「デニムブルー×デニムブルー」は色がダメというよりデニム×デニムがダメ。

 

オススメ8色を使ったコーディネート例

この項目で何が言いたいかというと、

一つが、8色だけでコーディネートできるの?できてもどうせ微妙なんじゃないの?とかそういった不安を解消させる目的。

もう一つが、使う色を絞ることでまとまりが生まれるというのをわかってもらうのが目的だ。

また、前回の記事で書いた「柄物一切禁止ルール」や「派手なデザインなしのシンプルルール」にものっとった、8色のみ無地のみ、かつシンプル」なコーディネートを紹介する。

左から順に軽く紹介コーディネートを紹介。 

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1.赤みがかった茶のレザージャケット×ライトグレーのヘンリーネックTシャツ×ネイビーかグレーのパンツ×ライトグレーのスニーカー

ポイントはTシャツとスニーカーの色が同じなのでまとまって見える。シンプルなので真似しやすいスタイル。

2.レザージャケット×2?×ブルーマフラー×ライトグレーのTシャツ?×黒革ベルト×ブルーデニム

レザージャケットの二枚重ね?の離れ技にも関わらずこのすっきりとした感じは、ブルー系統に統一しているから。とても真似はできないが、さすが世界的モデルの着こなし。

 

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3.ベージュテーラード×ベージュマフラー×ベージュニット×黒革ベルト×グレーウールパンツ

使う色をおさえる見本の例として紹介させてもらった。色を抑えるとはこういう事。

4.黒フード付きダウン×黒タートルネックニット×ネイビーパンツ×白スニーカー

さっきの方と合わせて、トップスとアウターを同色にするとまとまって見えるといういい例。パンツの丈を少し短めにしたり、白スニーカー等のハズしのテクニックを入れているのだが、それよりも注目すべきはダウンのフードの内側の青とパンツの青を合わせている事。

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5.ネイビーMA-1×白T×ブルージーンズ×茶革靴

初心者でも比較的に挑戦しやすいコーディネートとして紹介させてもらった。もちろん先ほども言ったように「ネイビー×白」「ネイビー×デニムブルー」「デニムブルー×白」「デニムブルー×茶」の色合わせはまず間違いない鉄板の配色。

6.ベージュステンカラーコート×白シャツ×黒デニム×黒ローファー

5と同じく非常シンプル真似しやすいスタイル。白×黒のモノトーンをベースにステンカラーコートを羽織るだけ。ぜひこういう簡単なコーディネートから真似ていってほしい。

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どうせ外人さんが来てる服なんて高いんでしょ?という人のために、ユニクロスナップからの紹介。

7.ネイビーブルゾン×ブルーシャツ×ブルーデニム×黒革靴

全体をブルートーンで統一したためよくまとまって見えるし、ユニクロなので靴以外なら実際にまねできるのがポイント。

8.グレーテーラード×ブルーシャツ×ネイビーチノ×茶靴

7と同じくブルートーンで統一しているので統一感があり、「茶×青系」の相性の良さは折り紙付き。

 

最後に

今回一番伝えたかったのは、色の組み合わせで悩むくらいなら、最初から使う色を絞れと場良いという事。

またアイテム別色の優先順位の項目で自分が次にどんなアイテムを買えばいいかわかるはずだし、前回の記事と合わせれば、変なものは買わないですむはずだ。

因みにこれまでの二つの記事を大まかにまとめると、

  • 余計なデザインの服禁止
  • 柄物一切禁止の無地オンリー
  • 「白」「黒」「グレー」「ネイビー」「ブルー」「水色」「グレー」「ベージュ」以外の色禁止
  • 使う色はトータルで3~4色まで(白黒グレーは除く)
  • 8色の組み合わせの中で「白×白」「全身黒」「デニム×デニム」はNG

何か禁止ルールばかりで申し訳ないが、初心者がダサくなる原因というのは、無数にある選択肢の中で変な事やっちゃうってのが大半を占めるわけだから、初めから選択肢を絞ってしまえばミスはなくなる。

つまりが今回のルールもしっかりと守ってくれればダサくなることはなくなる。

 

 

ではこの辺で